会社の憲法「定款」を時代に合わせて変更することが重要

定款には、会社の法律上の根本規則(もっとも重要な決まりごと)が記載されています。
つまり、会社の「憲法」のようなものです。

普段の業務では使う場面がないため、会社設立時に作成して以来、一度も見たことがない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、定款に記載されている内容が現状にそぐわなくなっている可能性があります。

とくに株式に関する規程は早急に見直す必要があります。

株式全部に譲渡制限が付けられているか

まずは株式の譲渡制限を確認しましょう。

オーナー企業の場合、定款に「当社の株式の譲渡には取締役会の書面による承認が必要」と記載されていることがほとんどです。

しかし、社歴の長い企業の中には、譲渡制限を付けることができない時代の定款をそのまま放置している可能性があります。

譲渡制限を付けないと、

・好ましくない株主が経営に口を出してくる
・株式が分散する
・「公開会社」扱いとなり、決算書作成に労力がかかる

といったデメリットが発生します。

株券不発行会社になっているか

現行の会社法では、株券は原則として「不発行」ですが、旧法下では「発行」が原則でした。
旧法下での定款には「当会社の発行する株式については、株券を発行するものとする。」という記載があるはずです。
これを「発行しないものとする」に変更する必要があります。

現物の株券があると、
・株券の管理が煩雑になる(紛失リスク等)
・第三者に株券が譲渡されてしまう(譲渡制限があっても取引自体は有効)

といったリスクが常に発生します。

名義株が残っていないか

現行の会社法では、株式会社の発起人は1人でよいとされていますが、数十年前は、最低7人の発起人が必要な時代がありました。
発起人は最低1株を引受けなければならないため、社長が7人分の出資金を出して、名義だけを借りた名義株を発行しているケースがあります。

名義株は、一度でも配当金を支払っていると、実質的な株主の権利が確定します。
放置しておくと、名義株の所有者が株主としての権利を主張したり、株式の買取請求を求めてくる可能性があります。

事業承継対策を検討するような会社は、名義株発行当時より株価が数倍から数十倍になっていることが多いため、名義株の買い取りにまとまった資金が必要になります。
株式名簿で名義株の有無を確認し、早急に対処する必要があります。

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